「英語 勉強法」
と調べたことがある人はきっと多いだろう。
私も何回もある。他の言語でも何回も検索した。
それよりも「第二言語習得論」を勉強した方がよいと気づいた。
第二言語学習論というのは第一言語以外を学ぶとき、どのように習得されるのかを研究する分野である。日本語を第一言語としている場合、英語や中国語、韓国語などの第二言語をどのように習得していけばよいのかを知ることができる。共通したプロセスなので、それを理解できれば効果的な学習方法をどの言語にも活用できるのだ。
第二言語の習得スピードや言語レベルには個人差がある。
個人差の要因はいくつかあるが、そのうちの一つが動機付けである。動機付けにも種類があるが、当てはまる人が多そうなのが統合的動機付けと道具的動機付けである。
- 統合的動機付け:その言語が話されている国の文化や社会に興味を持ち学習すること。
例)タイ料理が好きだから勉強を始めた。KPOPが好きだから。 - 道具的動機付け:進学や就職、資格など報酬や目的を達成するための手段として学習すること。
例)就職や進学のためにTOEIC・英語を勉強する。仕事で使うから勉強をしている。
そして統合的動機付けを発展させた概念である「Ideal L2 Self:理想的な第二言語自己」は第二言語を使って将来どうなりたいのかと言う理想の自己像を示す。例えば「韓国語でスムーズに日常会話やビジネスを行いたい。」「英語でプレゼンテーションを行いたい。」「タイ語の本を翻訳したい。」等が当てはまる。
つまりこの動機付けはその言語を学習する目標であり、第二言語を習得するには長期的に学び続ける必要があるため、動機付けが一つしか無いと達成したときに学ぶ理由を失ってしまうことになる。動機付けは複数あった方がよい。
・なぜその言語を学ぶのか
・その言語を使って何がしたいのか
・目標を設定する
・文化や社会について興味を持つ
これらを意識して第二言語学習を進めることが効果的である。
「第二言語学習論」と聞くと難しく感じるが、第二言語を学んできた中で経験したことを実証的なデータに基づいて説明されているので理解しやすい。第二言語習得を目指して学習している人に読んでほしい一冊である。